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 月見は中国から伝わった風習で、旧暦8月15日の月を眺める「十五夜」は奈良・平安の宮廷行事でもありました。社会が安定した江戸時代には、江戸の街に月見の名所と言われる場所が幾つもあり、月見は広く庶民に楽しまれるようになりました。

 現代で月見といえば十五夜のことですが、江戸時代には日本独自の「十三夜」や「三の月」、また「二十六夜」の月見もありました。

 「十五夜」の月見だけして、「十三夜」の月見をしないことを「片月見」、あるいは「片見月」と言い、縁起が悪いとされていました。

 吉原の遊郭には「紋日(もんび)」と呼ばれる重要な日が定められており、「二夜の月(ふたよのつき/十五夜と十三夜)」も大切な紋日でした。遊女たちは常連客に向けて、月見に誘う文を出します。十五夜に訪れた客は必ず十三夜にも通わなくてはならないので、特に上客を選んで、十五夜の月見に誘ったと言います。

 吉原では廓の中から月を眺めるわけですが、庶民たちは月の良く見える場所に月見に出かけます。

 江戸の月見の名所は、地理的に比較的高い場所である「湯島天神」や「九段坂の上」、「愛宕(あたご)山」や浅草の「待乳(まつち)山」、日暮里の「諏方(すわ)神社」などの高台。海辺では「芝浦」「品川」、それに「隅田川」「不忍池(しのばずのいけ)」などがあげられます。

 水辺は特に人気があり、直接月を眺めるだけではなく、水面に映った揺れる月を観賞する・・これが通人に好まれたのです。人々は夕刻から海岸や高台に集まり、月の出を待ちます。

 高輪や品川の海岸は多くの人で賑わい、料理屋は繁盛し、路上には水菓子、にぎり鮨、天麩羅、二八蕎麦、団子などの屋台が並び、歌舞音曲の催しも行われました。

 この頃は特に「二十六夜待ち」が盛んに行われました。「二十六夜」は旧暦の1月と7月の26日の月のことで、月の出を待って拝むことを二十六夜待ちと言います。二十六夜には、月光の中に阿弥陀三尊(阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩)の姿が現れると信じられていました。

 こうした信仰もありますが、月が昇る八つ(午前2時)まで、どんちゃん騒ぎをしながら待つことになるため、月見を口実に、夜更かしを楽しんでいたとも解釈できます。この夜、海や川には多くの「月見舟」が出ました。

 さて、十五夜の供えものとして最初に頭に浮かぶのは月見団子です。「十五」にかけて、一般的には直径1寸5分(5㎝程度)の団子を15個、三宝に積み上げます。

 しかし『絵本江戸風俗往来』によると、お供え用には三寸五分(10.5㎝)の団子を作ったとされています。テニスボールほどもある大きな団子です。十三夜には、団子は十三個(閏年は十二個)供えられました。

 月見団子は、家族揃って拵えるのがめでたいとされていました。江戸の人たちは前日までに米を臼いて粉にし、十五夜の当日は未明から起き出し、家族総出でこねて団子に丸めます。

 文献には、江戸中が「武家社寺の別なく、工商ともおしなべて、団子を調じ」と記されています。お供え用の大きな団子のほか、食べやすい大きさの小さな団子も一人につき15個作っていました。

 京坂では形を里芋に似せて尖らせ、きな粉と砂糖を混ぜたものをまぶした月見団子を作ります。里芋は稲作が入ってくる前から日本で栽培されていたもので、米を主食とする以前は、里芋が主食だったとする説もあります。

 江戸の月見の供えものは丸い米粉団子が主となりますが、この時期に収穫される里芋も「衣かつぎ」や「煮ころがし」にして脇に供えました。

 六本木にある「芋洗坂」は、八月十五日の前になると市が立ち、里芋を商って繁盛したからその名が付いたと、江戸時代に刊行された『東都歳時記』が伝えています。他に、柿、栗、葡萄、枝豆なども供えられました。

 ススキについては、その形を稲穂に見立てたとか、鋭い葉が邪気を払うとか、霊力が宿るとか、様々な説があります。いずれにせよ、ススキは江戸の暮らしの中で、ワラのように様々に利用できる資源だったことに変わりはありません。

 月は女性と深い関わりがあるため、古くから子宝や子育ての願かけをする対象でした。秋は農産物の収穫の時期なので、秋の月見では農耕の感謝の気持ちも込めます。

 月見の種類の多さを知るだけでも、江戸の人々の感受性が豊かさや、生活を楽しむ術の多さを感じるのです。


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 2014年1月9日、NHK名古屋放送局のラジオ番組「夕刊ゴジらじ」に出演し、お餅のアレンジメニューについてお話ししました。スタジオには3品のお餅料理を持参し、試食をしてもらいながらの放送でした。その様子と当日のレシピは、下記のサイトでご覧いただけます。

  http://www.nhk.or.jp/nagoya/gojiradi/archives/2014/0109/index.html

  http://www.nhk.or.jp/nagoya-ana-blog/150/177293.html#more

 2013年2月22日放送のNHK「金とく」のスタジオ収録において、酒肴と器のコーディネートをしました(番組HPに掲載されている取材先での盛り付けは違いますが・・)。企画の流れでゲストの皆さまに愛知県の郷土料理「煮味噌」も食べていただきました。煮味噌のレシピは下記のホームページで確認していただけます。「金とく」は東海北陸エリアの食と文化の情報番組で、中部7県での放映となります。

   NHK名古屋放送局製作番組「金とく」 
  http://www.nhk.or.jp/nagoya/kintoku/archives/2013/20130222/index.html


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 愛知県の郷土料理のご紹介です。2001年4月~2002年3月まで、愛知県のタウン情報誌に掲載していた原稿のリメイク版。1年間の取材により、季節ごとに12の味を紹介しています。
2010年11月の「食育の担い手養成講座」で考案された愛知の地産料理のページも追加しました。

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